ジジム(英語表記)didymium

翻訳|didymium

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ジジム」の意味・わかりやすい解説

ジジム
didymium

ジジミウムともいう。 J.J.ベルセーリウス門人 C.モサンデルによって 1841年セリア中に発見された旧元素名であるが,実際にはネオジムプラセオジム混合物である。ギリシア語双子からとったもので,この元素の性質ランタンに酷似していることからつけられた名称である。モサンデルの発見後,85年に C.ウェルスバハによってジジムはネオジム (新しいジジムの意) とプラセオジム (緑色のジジムの意) に分割された。

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世界大百科事典(旧版)内のジジムの言及

【ネオジム】より

…周期表元素記号=Nd 原子番号=60原子量=144.24±3地殻中の存在度=28ppm(28位)安定核種存在比 142Nd=27.13%,143Nd=12.20%,144Nd=23.87%,145Nd=8.30%,146Nd=17.18%,148Nd=5.72%,150Nd=5.60%融点=1024℃ 沸点=3027℃比重=6.80(六方),7.004(立法)電子配置=[Xe]4f45d06s2 おもな酸化数=III周期表第IIIA族,希土類元素に属するランタノイド元素の一つ。1885年オーストリアのF.vonウェルスバハが,それまで単一元素とされていたジジムdidymiumを二つの新しい元素に分けることに成功し,一つをプラセオジム,他を新しいジジムneodidymiumと名づけたが,現在ではネオジムと称することになった。主要鉱石はセル石,モナザイト,バストネサイト,ガドリン石などである。…

※「ジジム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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