ジョーンズ(Quincy Jones)(読み)じょーんず(英語表記)Quincy Jones

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ジョーンズ(Quincy Jones)
じょーんず
Quincy Jones
(1933― )

アメリカの作曲編曲家、指揮者プロデューサー、ジャズ・トランペット奏者。シカゴに生まれ、10歳のときシアトル移住。高校時代からトランペットを吹き、15歳のときレイ・チャールズ楽団結成。シアトル大学を経てボストンのシュリンガー・ハウス(現バークリー音楽大学)に学ぶ。トランペット奏者・編曲家として、1951年から1953年までライオネル・ハンプトン楽団に参加。編曲の才能が注目され、1956年ディジー・ガレスピー楽団に協力して名声を得た。1961年からマーキュリー・レコードで制作を担当し、1964年から1966年まで副社長を務めた。映画音楽も『質屋The Pawnbroker(1965)、『夜の大捜査線』In the Heat of the Night(1967)、『ウィズThe Wiz(1978)、『カラーパープルThe Color Purple(1985)など数多く手がける。

 レコード・プロデューサーとしての活躍はとくに華々しく、マイケル・ジャクソンMichael Jackson(1958―2009)のアルバム『オフ・ザ・ウォール』Off the Wall(1979)、『スリラーThriller(1982)は空前ヒットとなった。1985年にアフリカ飢餓救済チャリティー・レコード『ウィ・アー・ザ・ワールド』のプロデューサーと指揮者を務めた。グラミー賞の受賞記録は、ポピュラー・アーティストとして最多であり、1963年から1993年までに26回受賞している。

青木 啓]

『アレックス・ヘイリー述、マレー・フィッシャー編、住友進訳『アレックス・ヘイリー プレイボーイ・インタビューズ』(1998・中央アート出版社)』『Quincy Jones:Q;The Autobiography of Quincy Jones(2001, Doubleday)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android