スタンプ(英語表記)stamp

翻訳|stamp

精選版 日本国語大辞典 「スタンプ」の意味・読み・例文・類語

スタンプ

〘名〙 (stamp)
日付、受渡しなどを証明するための、日時や担当者、担当部局名を記す印。〔舶来語便覧(1912)〕
老残(1952)〈宮地嘉六〉「こんな数字のスタンプをこしらへてくれるか」
② ①の印影。また、郵便局で切手に押す消印。
※東京朝日新聞‐明治四〇年(1907)三月一八日「紀念絵葉書を発行し、スタンプを押して夫々頒たるる由」
③ 切手。印紙。証紙。また、商店連合会などが発行する、切手のような体裁のサービス券。

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デジタル大辞泉 「スタンプ」の意味・読み・例文・類語

スタンプ(stamp)

印章。特に、ゴム印。また、観光地などで押す記念の印判。「スタンプインク」
郵便物の消印。「ノースタンプ
切手。印紙。
商店などが発行するサービス券。
メッセンジャーアプリで、メッセージに添える小さなイラスト
[類語](1印章印判印鑑判子ゴム印印形いんぎょう印影社印職印役印公印私印実印認め印三文判消印検印烙印拇印

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改訂新版 世界大百科事典 「スタンプ」の意味・わかりやすい解説

スタンプ
Laurence Dudley Stamp
生没年:1898-1966

イギリス地理学者。1923-26年ビルマ(現,ミャンマー)のラングーン大学,45-60年ロンドン大学で地質学,経済地理学,社会地理学の教授をつとめた。土地利用の調査・研究によって知られ,現状の土地利用を,空間的には主として自然条件による土地分類と,時間的には土地利用の歴史的変遷との接点で把握しようとした。1930年イギリス土地利用調査会を組織し,二十数万人の人々の協力を得て調査した結果,イングランド,ウェールズ全土の土地利用図が完成,それらは第2次大戦の際,国土計画に利用され,大きな成果をあげた。また,これら土地利用研究の完成により65年にはナイトの称号を与えられた。国際地理学連合,イギリス地理学会等の会長を歴任,55年には来日した。著書では,土地利用調査結果の報告書(16巻)を要約した《イギリスの国土》(1947)が有名である。ほかに《生と死の地理学》(1964),《応用地理学》(1960)などがある。
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スタンプ
stamp

切手,印紙など添付するものも指すが,日本では一般に,消印,検印,記念印などの印判をいう。印材にはほとんどゴムが用いられている。日本でゴム印を用いるようになったのは明治中ごろで,1885年(明治18)の新聞に,当時浅草で製造されていたゴム印の紹介記事が載っている。それ以前はツゲ(黄楊)印や石印に印肉をつけて捺印していた。印面にインキをつけるためのスタンプ台は,明治20年前後欧米から輸入された。当時のスタンプ台は,使用のつどインキを塗布しなければならなかった。大正末期には,濃いインキをパッドに浸透させておく万年スタンプ台が日本で製造されるようになり,しだいに改良が加えられた。新しいタイプのゴム印として,スタンプ台不要で何度でも捺印できる浸透印の需要が伸びている。これは多孔質ゴムにインキをしみこませる仕組みで,1954年,日本で開発された。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スタンプ」の意味・わかりやすい解説

スタンプ
Stamp, Laurence Dudley

[生]1898.3.9. キャットフォード
[没]1966.8.8. メキシコシティー
イギリスの地理学者。ロンドン大学教授として人文地理学の講座を担当,多くの地理学徒を育成。国際地理学連合の会長 (1952~56) 。特に地誌の重要性を指摘し,世界的視野に立って地誌を体系化した。また地理学の実用化を意図し『応用地理学』を著わして,地理学が国土の合理的利用や地域開発,人口問題の解決などに重要な役割を果すことを説いた。イギリスで第1次世界大戦後,土地の合理的利用の必要に迫られたとき,スタンプを中心に全国の地理学者,学生 25万人以上が参加,約3ヵ年を費やして大規模な土地調査を遂行し,土地利用図を作成,その功によって 1965年ナイトの称号を与えられた。主著に『イギリスの土地-その利用と誤用』 The Land of Britain,Its Use and Misuse (47) がある。

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百科事典マイペディア 「スタンプ」の意味・わかりやすい解説

スタンプ

英国の地理学者。1923年―1926年ラングーン大学,1945年以降ロンドン大学教授。1952年―1956年国際地理学連合(IGU)の会長。英国の土地利用についての科学的研究が最も主要な業績で(土地利用図),そのほかアジア,アフリカの地誌を扱ったものが多く,晩年には医学地理学の著書がある。

スタンプ

切手,印紙など添付するものも指すが,日本では消印,検印,記念印などの印判を指す場合が多い。印材にはほとんどゴムを用いる。印面にインキをつけるスタンプ台は,明治時代には欧米から輸入されていたが,大正末期には何度でも使える万年スタンプ台が日本で製造された。近年はスタンプ台が不要で何度でも捺印できる浸透印もふえている。これは多孔質のゴムにインキをしみこませたもので,1954年に日本で開発。

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世界大百科事典(旧版)内のスタンプの言及

【土地分類】より

…土地分類は一つの指標あるいは複数の組合せによる指標を用い,その等質性によって土地単位を設定し,成果は具体的には地図上に表現し,土地単位の内容が分類体系に基づいて解説されることが必要である。 土地利用の現況による土地分類は,最も基本的な資料の一つであり,1930年代にイギリスの地理学者D.スタンプの提唱によりイギリス全土にわたって実施され,縮尺が1:63360の地形図を基図に土地利用図がつくられた。日本では,53年以降行われている国土調査法に基づく土地分類基本調査において,地形分類,表層地質,土壌分類の三つの指標が個別に採用され,5万分の1地形図を基図にそれぞれの成果図がつくられてきている。…

※「スタンプ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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