ストロー効果(読み)ストローコウカ

デジタル大辞泉 「ストロー効果」の意味・読み・例文・類語

ストロー‐こうか〔‐カウクワ〕【ストロー効果】

ストロー現象

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

知恵蔵 「ストロー効果」の解説

ストロー効果

新幹線高速道路などの交通網整備によって、それまで地域の拠点となっていた小都市が経路上の大都市の経済圏に取り込まれ、ヒト・モノ・カネがより求心力のある大都市に吸い取られる現象コップの水がストローで吸い上げられる様子に見立てている。市場規模の格差がもたらす逆流効果の一例で、大都市へ行く時間が短縮されたり、運賃が下がったりすることで、買い物客や通勤客が大都市へ流出したり、小都市にある企業の支店が撤退したりすることを指す。
大都市と結ぶ高速交通網の整備は、地方都市が地域発展の起爆剤としてしばしば望むことだが、ストロー効果をもたらす可能性が常にある。交通利便性を向上させることで人や企業を呼び込むことができるのか、あるいは地域を衰退させてしまうのかは結局、その地域にどれだけ魅力があるかによると見られている。

(原田英美  ライター / 2010年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android