スロベニア語(読み)スロベニアご(英語表記)Slovenian

精選版 日本国語大辞典 「スロベニア語」の意味・読み・例文・類語

スロベニア‐ご【スロベニア語】

〘名〙 インド‐ヨーロッパ語族スラブ語派南スラブ語群に属する言語スロベニア共和国ほか、近隣諸国の一部でも話される。文字ローマ字使用

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「スロベニア語」の意味・読み・例文・類語

スロベニア‐ご【スロベニア語】

インド‐ヨーロッパ語族スラブ語派に属する言語。スロベニア共和国公用語ラテン文字ローマ字)を用いる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「スロベニア語」の意味・わかりやすい解説

スロベニア語 (スロベニアご)
Slovenian

スラブ語派の南のグループに属する言語で,スロベニア共和国に行われる。話し手の数はスロベニア共和国内で170万,他に10万が旧ユーゴスラビア地域に,30万がそれ以外にいる。言語としては屈折的なタイプで,豊富な活用形式と曲用形式を有する。スラブ語中では古い形をよく保っていることで知られ,数(すう)のカテゴリー双数両数)がある。比較的少数の話し手にもかかわらず数多くの方言に分かれており,スロベニア文語は東の方言に西の方言の要素が加わったものが基礎になっている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「スロベニア語」の意味・わかりやすい解説

スロベニア語
すろべにあご
Slovene

スロベニア共和国の国語。南スラブ語群に属する。国内で約200万の人々によって話されるほか、オーストリアイタリアハンガリーの一部でも話され、全体で約222万の言語人口をもつ。スラブ語派中もっとも方言分裂の著しい言語で、約50の方言があり、七つの方言群に区分される。文字はラテン文字を用い、補助記号のついたč、š、žの3個を含めて全部で25個ある。母音は、アクセントのある場合、長母音短母音、開口母音と閉口母音が対立する。形態面では、名詞類の数のカテゴリーにおいて両数の語形を保存し、動詞においては大過去の時制や目的分詞を保存するなど、スラブ語の古風な構造のおもかげをよくとどめている。古代教会スラブ語の写本の一つ『フライジング断片』(10世紀末ごろ)の言語はスロベニア語の原型と考えられている。標準文章語は19世紀末に形成過程が完了し、標準口語の規準は比較的最近、確立された。

[栗原成郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「スロベニア語」の意味・わかりやすい解説

スロベニア語【スロベニアご】

インド・ヨーロッパ語族の南スラブ語(スラブ語派)に属する言語。スロベニアと,これに接するイタリア,オーストリアの一部に話される。スラブ語の中では南語と西語の間の過渡的特徴を示し,10世紀に始まる文献をもつ。現在の文語は19世紀に成立したもので,ラテン文字を使用。話し手の数は約200万人。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スロベニア語」の意味・わかりやすい解説

スロベニア語
スロベニアご
Slovene language

スロベニアの公用語。話し手約 180万人。方言差が大きい。スラブ語派の南スラブ語群に属する。文法範疇として双数をもつのが一つの特徴。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android