セイヨウミザクラ(西洋実桜)(読み)セイヨウミザクラ(英語表記)Prunus avium; cherry

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

セイヨウミザクラ(西洋実桜)
セイヨウミザクラ
Prunus avium; cherry

バラ科の落葉高木で,高さ 20mに達する。西南アジア原産で古くからヨーロッパ各地で栽培され,多くの品種があり,日本には明治初年に渡来した。寒冷地に適し,おもに山形,福島,北海道,山梨の諸県に栽培される。春,葉に先立って白色5弁の花を開く。果実は俗にオウトウ,またはサクランボと呼ばれ,球形で1~3個が束になり細長い柄で垂れ下がる。多肉で果汁に富み甘ずっぱい。紅色または黒紅色に熟し,中に核をもつ。初夏果物として愛好され,生食するほかに缶詰として菓子や料理の材料にする。なお,オウトウ (桜桃) の名は本来は中国原産の別種ミザクラ (実桜)に対する漢名である。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android