セクション(英語表記)section system

精選版 日本国語大辞典 「セクション」の意味・読み・例文・類語

セクション

〘名〙 (section)
① 分割された部分・区画部門
米欧回覧実記(1877)〈久米邦武〉一「其一タウンシップ』を縦横各六に平行線を引く、即六六三十六区なり、之を一『セクション』と名く」
② 会社・団体などの部課。
※見知らぬ家路(1970)〈黒井千次〉「営業からこのセクションに来た鹿野はむしろ新参であり」
③ 物のつなぎ目の接合部分。節(ふし)。しきり。
※自由の彼方で(1953‐54)〈椎名麟三〉二「トロリーワイヤーに、ポールが、〈略〉セクションでぴしっと短い鋭い音を立てて、跳ね上る」
④ 建築図面などで、構造を示すために建物を垂直面で切断して表示したもの。断面図

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「セクション」の意味・読み・例文・類語

セクション(section)

組織や構成の上から他と区別される部分。部門。「会場は三セクションからなる」
会社・団体などの部局。課。「営業のセクション
文章の一区分。→セクションマーク
新聞などの一欄。「ホームセクション
[類語]部分箇所かしょところ部位一部一部分局部局所細部断片一端いったん一斑いっぱん一節いっせつくだりパート

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「セクション」の意味・わかりやすい解説

セクション
section system

主としてオーストラリア先住民の諸社会にみられる人間の分類体系で,2セクション,4セクション,8セクションなどがあり,かつては婚姻クラスと呼ばれていた。2セクションは半族組織のことである。4セクションは,図のカリエラ族の場合では,Aのブルング・セクションの男はBのバナカ・セクションの女性と結婚し,その子供はDのパリエリ・セクションに所属する。同様にAの女性とBの男性の子供はCのカリメラ・セクションに所属する。CとDの男女の結婚によって生れた子供はAとBに所属することになる。この体系では婚姻は交差いとこ婚を基本とする。8セクションは図のように,A1 の女性の子供は C1 ,C1 の女性の子供は A2 に所属する。AとD,BとCは結婚できない。第1次交差いとことの結婚は禁じられることになる。セクション体系は形式的には二重単系出自体系と合致するが,セクションは儀礼集団として機能することはあっても,いわゆる出自集団属性は有さず,あくまで社会の成員を分類する範疇体系と考えたほうがよい。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「セクション」の意味・わかりやすい解説

セクション
せくしょん
Sections parisiennes フランス語

パリ市内の区をいう。フランス革命の初期、1789年に選挙に向けてパリは60の「地区」districtsに分けられたが、翌90年、これが48の「セクション」に改編され、セクションごとに市民総会をもつことになった。この総会はセクションの民意を代表するものとして選挙のとき以外にも政治に活躍することとなり、サン・キュロットを結集して革命の前進に大きな役割を果たし、ことに92年8月10日、93年5月31日~6月2日の人民蜂起(ほうき)を通して、モンターニュ派(山岳派)の権力奪取に寄与するところが大きかったが、同派没落後の総裁政府期に至って廃止された。

[樋口謹一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

山川 世界史小辞典 改訂新版 「セクション」の解説

セクション
section

1790年に決められたパリの行政区で,48からなる。92年夏頃から常時セクションごとに総会を開き,一種の政治クラブの機能を帯びて,サン・キュロット運動の基盤となった。95年に廃止される。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

サーフィン用語集 「セクション」の解説

せくしょん 【セクション Section】

波のブレイクが先で一部崩れ、規則的に割れている波が寸断されていること。何とここの部分をこらえれば、その先にまだショルダーが残っている。

出典 (株)デジサーフ、(株)セキノレーシングスポーツサーフィン用語集について 情報

ASCII.jpデジタル用語辞典 「セクション」の解説

セクション

データベースなどにおける、ヘッダなどのフォームの区分。レポートの区分を指す場合もある。

出典 ASCII.jpデジタル用語辞典ASCII.jpデジタル用語辞典について 情報

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android