セロビオース

デジタル大辞泉 「セロビオース」の意味・読み・例文・類語

セロビオース(cellobiose)

グルコース2分子が結合した二糖類セルロースセルラーゼなどの酵素をはたらかせるか、酸加水分解によって得られる。非水溶性のオリゴ糖の一種。化学式C12H22O11

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化学辞典 第2版 「セロビオース」の解説

セロビオース
セロビオース
cellobiose

4-O-(β-o-glucopyranosyl)-D-glucopyranose.C12H22O11(342.30).D-グルコース2分子が(β1→4)結合した二糖天然には,配糖体としてDigitalisHaemodorum corymbosumの例が知られているだけであるが,セルロースの構成単位である.セルロースの加酢酸分解物から分離するか,セルロースをAspergillus nigerや酵素で分解すると主生成物として得られ,ケーニッヒ-クノール合成により得られる.結晶.分解点225 ℃.+14.2→+34.6°(水).還元性を示す.[CAS 528-50-7]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「セロビオース」の意味・わかりやすい解説

セロビオース
cellobiose

化学式 C12H22O11 。セルロースの酸性加水分解によって得られる β-D- グルコピラノース2分子が 1,4-β- グルコシド結合した糖。セルロースの基本構造をもち,天然には産出しない。還元性を示す。無色結晶。融点 225℃ (分解) 。変旋光を示す (水中で [α]D=+14°→+35° ) 。木綿などのセルロースに無水酢酸濃硫酸を加えて,セロビオースオクタアセテートに変え,これをアルカリ鹸化してつくる。

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栄養・生化学辞典 「セロビオース」の解説

セロビオース

 C12H22O11 (mw342.30).

 セロースともいう.Glc β1→4Glc.非消化性の二糖.

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