ゼンマイ科(読み)ゼンマイか(英語表記)Osmundaceae

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ゼンマイ科」の意味・わかりやすい解説

ゼンマイ科
ゼンマイか
Osmundaceae

シダ植物ゼンマイ目の1科。3属 20種を含み,世界に広く分布する。日本には1属5種が知られる。いずれも多年生草本。根茎は太く,直立,斜上または匍匐し,鱗片はない。葉は羽状に1~2回複生し,葉脈は遊離している。若芽渦状に巻き,淡赤褐色の綿毛で密におおわれる。胞子嚢は大型で,厚化した細胞を先端に生じ,一斉に熟して縦に裂ける。胞子同形胞子で,四面体型の球形周皮はない。ワラビ (蕨)と同じように若芽は山菜として食用にされる。

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世界大百科事典(旧版)内のゼンマイ科の言及

【シダ植物(羊歯植物)】より

…大型爬虫類が繁栄していた中生代をシダ植物の時代などということがあるが,このころには,裸子植物の一群であるシダ状種子植物(シダ種子類)が繁茂しており,薄囊性のシダ類はまだよく分化していなかった。 ゼンマイ科は真囊シダから薄囊性のシダ類が分化してきた分岐点に位置する群で,二畳紀にはすでに出現していた。マトニア科やヤブレガサウラボシ科も,化石で古くまでさかのぼることのできる群である。…

※「ゼンマイ科」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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