ソーセージノキ(英語表記)sausage tree
Kigelia africana (Lamk.) Benth.

改訂新版 世界大百科事典 「ソーセージノキ」の意味・わかりやすい解説

ソーセージノキ
sausage tree
Kigelia africana (Lamk.) Benth.

アフリカ原産ノウゼンカズラ科の常緑高木で,高さ6~17mとなり,ソーセージに似た大きな果実が長い果梗の先にぶらさがる。小枝には大きな葉印がある。葉は対生または3枚輪生,奇数羽状複葉。小葉は7~13枚,卵円形,長楕円形またはやや倒卵形で無毛,長さ7.5~15cm。下垂する円錐花序は花梗を含め長さ1~2m,花序の枝は大部分が3個輪生で,少数の花をつける。小花梗は長さ8~18cmで先端は上方に湾曲している。萼は革質で長さ3.5~5.5cm。花冠は大きく,らっぱ状で長さ(筒部の基部から上唇の先端まで)10~14cm,2唇形,内面は暗紫色。果実は長い柄によって下垂し,長さ40~60cm,径8~12cmとなり,中に多数の種子を有する。熱帯アフリカ(モザンビーク地方)の原産で熱帯では広く栽培されている。ソーセージノキ属はアフリカに10種あまりが分布し,他の種もソーセージツリーと呼ばれ栽植される。果実の形が面白いので観賞用とするほか,地方によっては樹皮薬用赤痢)とする。種子が食用にされることもある。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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