ソーラハウス(英語表記)solar house

翻訳|solar house

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ソーラハウス」の意味・わかりやすい解説

ソーラハウス
solar house

太陽熱利用技術と省エネルギー技術を取り入れた建物。1950年代から給湯用集熱器の開発が進み,家電メーカー,アルミ材メーカーにより商品化されたが,集熱器および配管などの耐久性に難があり,一時低調となった。しかし 1973年の石油危機以降,エネルギー問題の総合的見直しが行なわれるとともに太陽エネルギーの利用が再び脚光を浴び,日本ではサンシャイン計画の重要テーマとしてソーラハウスが選ばれ,多くの実験住宅が建てられた。住宅の南面の屋根や壁面に,アルミニウム製,ステンレス製などの集熱器を設置し,太陽エネルギーにより液体気体の熱媒体を暖め,循環させて直接,間接に給湯や冷暖房を行なうが,冷暖房まで行なおうとすれば蓄熱槽ボイラ,冷凍機などが必要となる。太陽熱は無尽蔵,無公害で優れたエネルギー源ではあるが,密度が希薄で天候,季節により差が大きく,化石燃料を利用する場合に比べて装置が大がかりになり,初期費用が割高になる。しかしエネルギー資源不足の見通しから代替エネルギーとしての太陽熱は欠かせないものである。(→太陽熱集熱器

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android