ダイダイ(橙)(読み)ダイダイ(英語表記)Citrus aurantium; sour orange

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ダイダイ(橙)」の意味・わかりやすい解説

ダイダイ(橙)
ダイダイ
Citrus aurantium; sour orange

ミカン科の常緑小高木。ヒマラヤ地方原産で欧米各地で栽培される。日本には古く中国から伝来し,スペインと並んで世界の主要産地となっている。高さ2~3mになり,葉柄には明瞭な翼がある。花は大型で白色芳香があり,この花からネロリ油 neroli oilと呼ばれる香油をとる。果実は橙色球形ネーブルオレンジレモンのような頭頂部のへそや乳頭はない。いわゆる酸橙類の代表で果肉酸味が強く苦みもある。日本では昔から正月飾り物に用い,だいだい酢やだいだい湯をつくって飲む。また欧米では果実からマーマレードをつくる。果皮を乾燥したものは橙皮と呼ばれ健胃剤の原料となる。本種は他のミカン類の台木にも用いられる。 (→ミカン )  

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百科事典マイペディア 「ダイダイ(橙)」の意味・わかりやすい解説

ダイダイ(橙)【ダイダイ】

インドシナ〜ヒマラヤ地方原産のミカン科の常緑小高木。葉は中型。花は5弁で白色。果実はだいだい黄色の球形で,250g内外,1〜3月に採取。果皮はやや厚く,わずかに苦味を有する。生食には適さないが,品質のよいマーマレードが作れる。果実は正月の飾りに用い,果汁は酸味が強く橙酢とし料理に利用。
→関連項目オレンジ

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