ダシャクマーラチャリタ(読み)だしゃくまーらちゃりた(英語表記)Daśakumāracarita

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ダシャクマーラチャリタ」の意味・わかりやすい解説

ダシャクマーラチャリタ
だしゃくまーらちゃりた
Daśakumāracarita

7世紀ごろのインドの小説作家ダンディン作のサンスクリット伝奇小説。『十王子物語』と訳される。グナーディヤの『ブリハットカター』に取材し、王子宰相の子ら10人の冒険奇談を主題とし、中世インドの社会を描いて興味深い作である。現存の3編14章のうち、前編5章と後編1章は後世補遺である。

[田中於莵弥]

『田中於莵弥・指田清剛訳『十王子物語』(平凡社・東洋文庫)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android