チンギス・ハン(成吉思汗)(読み)チンギス・ハン(英語表記)Chinggis Khan

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

チンギス・ハン(成吉思汗)
チンギス・ハン
Chinggis Khan

[生]1162?バイカル湖付近
[没]1227.8.18. 六盤山付近
モンゴル帝国の建設者,初代ハン (在位 1206~27) 。幼名,テムジン (鉄木真) 。元の太祖。モンゴル部のキャン・ボルチギン氏の人。モンゴル部再統一に努めた父イェスゲイ (也速該)がタタール部人に毒殺されると,配下の諸族は離反し,苦境のうちに成長したが,父の盟友ケレイト部のワン・ハン (王罕)の援助で,同族のジャルキン氏,タイチュート氏を討滅し,モンゴル部をほぼ統一。 1202年仇敵タタール部を討滅,翌年不和になったワン・ハンを倒しケレイト部を討滅,1204年西モンゴルの強族ナイマン (乃蛮) 部を討滅,メルキト部も壊滅させ,モンゴル高原を統一,1206年即位しチンギス・ハンと号した。従来の氏族制に基づかず彼に忠実なノコル 88人を長とする 95の千戸集団を行政単位とし,それをハンが専制的に支配する大モンゴル帝国を建国。以後,各地を征服して,北アジアと中国の北半部,および中央アジアにわたる大帝国を築き,その領土は彼の4子に分封され,諸ハン国の基礎となった。 1226年秋最後となる西夏攻略のための遠征に出て,首都中興 (寧夏) を陥落させたが,帰途の 1227年夏に六盤山付近で病没

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