ツスクルム(英語表記)Tusculum

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ツスクルム」の意味・わかりやすい解説

ツスクルム
Tusculum

古代イタリア,ラチウムの都市。ローマ南東 24km,アルバノ丘陵の標高 670m以下のところにあった。伝説ではオデュッセウス (ユリシーズ) とキルケの子テレゴヌスやアルバ・ロンガ王ラチヌス・シルウィウスによって建設されたという。鉄器時代初期にラテン人の居住地となった。前5世紀初めローマに敗れてその支配下に入り,前 381年ラテン市としては初めてローマ市民権を得,常にローマに忠誠を尽し,アエクイ人ウォルスキ人と戦った。共和政末期には自治都市 (ムニキピウム ) となり,富裕なローマ人 (L.ルクルス,M.キケロら) の保養地として栄えた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android