テルモピレーの戦い(読み)てるもぴれーのたたかい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「テルモピレーの戦い」の意味・わかりやすい解説

テルモピレーの戦い
てるもぴれーのたたかい

紀元前480年の夏に行われた、ペルシア戦争第2回遠征中の戦闘。テルモピレーThermopylai(「熱い門」の意)は峻険(しゅんけん)な岩山が海に迫る間に通じた隘路(あいろ)で、数列の縦隊しか行進できなかった。テッサリアに侵入したペルシア軍に対し、ギリシア軍はアルテミシオン沖に海軍を、この地にスパルタ王レオニダス配下の約7000のギリシア連合陸軍を配する防衛線を敷いた。だが内通者が間道を教えたため、王以下のスパルタ人は「玉砕」し、他は退却した。

[豊田和二]

『馬場恵二著『ペルシア戦争』(1982・教育社)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

旺文社世界史事典 三訂版 「テルモピレーの戦い」の解説

テルモピレーの戦い
テルモピレーのたたかい
Thermopylai

ペルシア戦争中の前480年に行われた,アケメネス朝(ペルシア)とギリシアとの戦争
テルモは「温泉」,ピレーは「門」の意味で,テッサリアから中部ギリシアにはいる隘路 (あいろ) にあたる。ペルシア戦争における最初陸上の戦闘で,スパルタ王レオニダスがこの地でわずか300の兵をもってアケメネス朝の大軍戦い,全員が英雄的戦死をとげた。

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