ディルディニ(英語表記)Antonio Starabba Marchese di Rudinì

改訂新版 世界大百科事典 「ディルディニ」の意味・わかりやすい解説

ディ・ルディニ
Antonio Starabba Marchese di Rudinì
生没年:1839-1908

イタリアの政治家。古いシチリア貴族の出身。パレルモで生まれ,その地で大学を卒業。パレルモ市長(1864),パレルモ県知事(1866),ナポリ県知事(1868)を歴任したのち,69年内務大臣となる。その後1891-92年と96-98年にいずれもクリスピのあとを受けて政権を担当。1度目は,〈けち政府〉と呼ばれるほど支出を削減したことで知られる。2度目のときは,アドゥアの敗北後の事態を収拾するため,エチオピアとの間でアジス・アベバ和平条約を締結した。しかし,98年5月のミラノ暴動を頂点とする社会的・政治的混乱によって失脚,同時に政治的生命も失った。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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