デマンド・レスポンス(DR)(読み)でまんど・れすぽんす(英語表記)Demand Response(DR)

知恵蔵mini の解説

デマンド・レスポンス(DR)

電力受給の制御において、供給側が電気料金設定をピーク時に割高にしたり、適切な節電に対しインセンティブを支払うなどの各種の設定を行うことで、電力消費抑制を促進し、電力受給の協調を図る方式のこと。経済産業省はデマンド・レスポンスを次世代の省エネ産業としてサービスの事業化に向け、2013年秋にも実証実験を始める方針を固めた。電力会社と大口利用者の間に「アグリゲータ」と呼ばれる仲介業者が入り、電力会社の供給余力が少なくなった場合、利用者に電力使用抑制を働きかける。電力会社は仲介事業者に手数料を支払い、利用者は需給次第で使用量を調整させられる代わりに、仲介業者から金銭などの対価を得る。仲介業者には、こうしたシステムを扱う電機メーカーなどの参入が見込まれる。米国では省エネビジネスとして定着しており、福島第一原発事故を契機に注目を浴びるようになった。

(2013-7-2)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android