デルエルマディナ(英語表記)Deir el-Madina

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「デルエルマディナ」の意味・わかりやすい解説

デルエルマディナ
Deir el-Madina

エジプトルクソールの対岸クルナ村にある地名。古代エジプト新王国時代 (前 1567~1085頃) の王墓建設にあたった職人や役人たちの共同住宅があり,石灰岩斜面には彼らの岩窟墓が多数ある。岩窟墓ではセンネジェム (第1号墓) ,パシェドゥ (第3号墓) ,イリネフェル (第 290号墓) ,インヘルカウ (第 359号墓) などが有名で,第 19,20王朝のものが多い。カイロのフランス考古学研究所が共同住宅を中心に調査し,多数のオストラコンを発見した。なおプトレマイオス朝時代のハトルとマート両女神を祀る神殿もある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android