トゥブアイ諸島(読み)トゥブアイショトウ

デジタル大辞泉 「トゥブアイ諸島」の意味・読み・例文・類語

トゥブアイ‐しょとう〔‐シヨタウ〕【トゥブアイ諸島】

Îles Tubuai》⇒オーストラル諸島

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改訂新版 世界大百科事典 「トゥブアイ諸島」の意味・わかりやすい解説

トゥブアイ[諸島]
Îles Tubuai

南太平洋,フランス領ポリネシアに属する島群。オーストラル諸島Austral Islandsとも呼ばれる。住民のいるライババエ,リマタラ,ルルトゥ,トゥブアイ,ラパの五つの火山島と,無人のマリア環礁などからなる。総面積174km2,人口6300(2007)。ルルトゥ島とトゥブアイ島はキャプテン・クック,ラパ島バンクーバーによって,ライババエ島はガヤンゴス,リマタラ島はヘンリーによって〈発見〉された。ルルトゥ島の〈発見〉が最初で1769年,最後のリマタラ島は1821年であった。これらの島は1842年から89年にかけて次々とフランスの保護領となり,1900年までにすべてフランスに併合された。バニラ,オレンジ,コーヒー,ココヤシクズウコン,バナナ,パンノキタロイモなどの農作物の生産が主産業で,タヒチ島などに出荷される。

 ルルトゥ島(人口約1600)はタヒチまで約500kmといちばん近く,島民スクーナー作物を運んでいる。マヌレバ山(約400m)などがそびえ,地形は険しい。トゥブアイ島(人口約1500)は長さ約10km,幅約5kmの島で,タイタ山(約400m)がそびえる。軽飛行機用の滑走路がある。リマタラ島(人口約700)は最西部に位置し,直径約4kmの円形をしている。水の便がよく豊かな島であるが,魚には比較的めぐまれていない。ライババエ島(人口約1000)は南太平洋で最も美しい島の一つといわれる。長さ8km,幅4kmの島にはヒロ山(約440m)がそびえ,島の周囲はサンゴ礁に囲まれている。古いマラエ(石造の宗教遺跡)や,イースター島のものに似た石像があることでも知られる。ラパ島(人口約400)は,イースター島の別名ラパ・ヌイ(大ラパ)と区別するためラパ・イティ(小ラパ)とも呼ばれる。周囲約30kmで,熱帯から外れるためサンゴ礁は発達せず,パンノキやパパイヤも育たない。山の頂ごとに築かれた砦は,ポリネシアでは例のない遺跡である。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「トゥブアイ諸島」の意味・わかりやすい解説

トゥブアイ諸島
トゥブアイしょとう

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