トガクシソウ(戸隠草)(読み)トガクシソウ(英語表記)Ranzania japonica

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「トガクシソウ(戸隠草)」の意味・わかりやすい解説

トガクシソウ(戸隠草)
トガクシソウ
Ranzania japonica

メギ科多年草トガクシショウマともいう。日本特産で,本州中部から北部にかけての深山の樹陰にまれに生える。地下茎は横にはい,多くの節をもちじょうぶな根を多数出す。茎は直立し,高さ 30~50cm,基部に数枚の鱗片葉をもつ。葉は3出複葉で茎の上部に2枚が対生し,花後に伸びて開く。初夏に,茎の先端に3~5個の花が散形花序をなしてつく。長さ 1cmほどの紅紫色花弁状萼片6枚があり,本来の花弁は黄色の小さな楕円形で長さ 3mm,基部に2個の蜜腺をもつ。おしべ6本,めしべ1本。果実は楕円形の液果。和名は本種が長野県の戸隠山で初めて採集されたことによる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android