トガサワラ(栂椹)(読み)トガサワラ(英語表記)Pseudotsuga japonica

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「トガサワラ(栂椹)」の意味・わかりやすい解説

トガサワラ(栂椹)
トガサワラ
Pseudotsuga japonica

マツ科の常緑高木。サワラトガともいう。日本特産で紀伊半島と高知県の深山にだけ生えている。樹高 30mにも達する大木で,建築材にされるが,材が柔らかくあまり良質でなく,産額も少いので経済的な価値はあまりない。奈良県の三之公川のトガサワラ原始林は天然記念物に指定されている。和名は材がヒノキ科のサワラに似ており,葉がツガ (トガ) に似ているためといわれる。この属の植物アジア (中国,台湾) ,北アメリカに数種あり,なかでも北アメリカ産のダグラスモミ (ベイマツ) は有名である。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android