トキワガキ(常磐柿)(読み)トキワガキ(英語表記)Diospyros morrisiana

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「トキワガキ(常磐柿)」の意味・わかりやすい解説

トキワガキ(常磐柿)
トキワガキ
Diospyros morrisiana

カキノキ科の常緑小高木で,トキワマメガキともいう。伊豆半島以西の本州,四国,九州,琉球列島,中国南部,台湾に分布する。幹は直立し高さ 7m。若枝には伏毛と微細な小突起毛があるが,老木では樹皮黒色となる。葉は短柄があって互生し,長楕円形で長さ5~12cm,全縁で先はとがり基部は楔形。花期は6月で,雌雄異株。雄花は1~2個ずつつき,は倒円錐形で4歯あり,外面に褐色圧毛を密生する。おしべは 16本で (やく) は有毛雌花は短柄があって葉腋に下向きに単生する。花冠は淡黄色で長さ7~8mm,先端が4裂し,内側に退化おしべ4本とめしべ1本がある。子房は無毛。果実は径 1.5~2cmの球形液果で黄熟し,のちに暗紫色となる。和名は四季を通じて葉が緑色であることによる。

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