世界大百科事典(旧版)内のトシトコサンの言及
【年神(歳神)】より
…正月に家に迎えまつる神。トシトクサマ(年徳様),トシトコさん,正月さまなどとも呼ぶ。年棚を設けてまつる土地が多い。年神の神格については,正月の守り神,作神さま,社日さまと同じ神様であるとか,タガミ(田神)さまが年神さまになるなどと伝える地方があるように,作神としての性格が顕著である。年神の司祭者である年男は,家長とする地方が多いが,主婦の任務としている所もある。 年神のトシは米を意味しており,さらに年神を老人の姿とする所が多く,先祖の霊とも考えられている。…
【納戸神】より
…常の日にはとくにまつることはしないが,正月,3月苗田,5月田植,秋の穂掛や刈祝,10月の亥子などの節日や農耕の折り目などには榊を立てて神酒をあげ,御飯や餅を供えてまつる。中国地方では,納戸神はたいていトシトコサンつまり正月の神と呼ばれ,正月飾も表のトコよりも大きく立派にする。隠岐や五島の宇久島などでは,納戸神は田の神とされ,春と秋に納戸と田を去来する伝承を伴っている。…
※「トシトコサン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」