ドウ(英語表記)Doe, Samuel K.

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ドウ」の意味・わかりやすい解説

ドウ
Doe, Samuel K.

[生]1950.5.6./1951.5.6. トゥゾン
[没]1990.9.9./1990.9.10. モンロビア
リベリアの軍人。大統領(在任 1985~90)。クラン(ウェ)人系。18歳で志願して陸軍に入隊し,1979年に下士官昇進した。多くのリベリア先住民と同様,1822年に入植したアメリカ合衆国の解放奴隷の子孫アメリコ=リベリア人の特権権力に反発。1980年4月にクラン人系兵士の一団を率いて大統領官邸を襲撃し,ウィリアム・R.トルバート大統領を殺害,次いでトルバート政権の高官 13人を略式裁判にかけ銃殺刑に処した。このクーデター後に将官に昇進,国の統治機構として自身と下士官 14人で構成する人民救済評議会を設置した。1985年の大統領選挙に勝利したが,選挙監視団の一部から不正を指摘された。ドウの支配体制は国内外で批判を受け,国外からはしばしば腐敗し野蛮であると酷評された。任期中は経済状態の悪化に悩まされ,暗殺計画に脅かされ続けたが,暗殺の企てには残虐な弾圧を加えた。そのような行為と自民族クラン人系への身びいきが反発を招き,1989年末に東部で反乱が始まった。1990年7月に反乱勢力が首都モンロビアに進攻してもドウは権力を手放そうとしなかったが,内戦状態が続き,拘束されて殺害された。

ドウ
Dou(Dow; Douw), Gerard(Gerrit)

[生]1613.4.7. ライデン
[没]1675.2.9. 〈埋葬〉ライデン
オランダの画家ガラス絵の画家 D.ヤンスの子。 1628~31年ライデン時代のレンブラント弟子。 48年新設されたライデンの画家組合に加わり,生涯生地で活躍。 31年以降レンブラントの影響を徐々に脱し,日常生活の些細な事物題材光沢のあるなめらかな画面創造,当時はレンブラント以上に高く評価された。 G.メッツ,F.ミーリスら多数のすぐれた弟子をもつ。

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栄養・生化学辞典 「ドウ」の解説

ドウ

 単に生地ということが多い.コムギ粉を主原料に水を加えて練って作ったもので,パンケーキ,麺類などを作る材料

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のドウの言及

【コムギ(小麦)】より

…小麦粉の主成分はデンプンであるが,グルテンという特殊な植物タンパク質を含んでいる。このタンパク質の特性によって,水を加えて練ると特別な粘弾性をもったドウdoughを作ることができる。このドウは多孔質なパンや細長いめんを作るのに最も適し,他の穀粉には見られない特徴をもつのである。…

【パン】より

… パンという語は二通りの意味があり,一つは〈生命の糧〉というように,人間を養ってくれる食糧一般に対して,畏敬の念をこめて,象徴的な意味で用いられている。次に狭義のパンは,小麦,ライ麦などの穀物の粉に,水とイーストその他の材料を加え,こね上げたもの(ドウdoughという)を発酵させて焼いたものをいう。
[世界のパン類]
 しかし,ヨーロッパ以外でも,世界のさまざまな小麦栽培地帯を中心に,パンに類似した多様な食物が存在する。…

※「ドウ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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