ドッド(英語表記)Charles Harold Dodd

改訂新版 世界大百科事典 「ドッド」の意味・わかりやすい解説

ドッド
Charles Harold Dodd
生没年:1884-1973

イギリスの新約聖書学者。オックスフォード(1915-30),マンチェスター(1930-35),ケンブリッジ(1936-49)の各大学で教えた。西洋古典学素養にもとづくイギリス風の堅実な学風とともに,ドイツ神学,とくに様式史的研究方法にも十分な考慮を払いつつ,多くの研究書,聖書注解,聖書翻訳を著した。とくにイエスの〈譬(たと)え話〉の解釈における〈現在的終末論realized eschatology〉の主張は有名であり,大きな影響を与えた。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ドッド」の意味・わかりやすい解説

ドッド
Dodd, Charles Harold

[生]1884.4.7.
[没]1973
イギリスの新約聖書学者。オックスフォード大学で古典文献学と神学を学んだのち,会衆派の牧師となる。その後オックスフォード (1915) ,マンチェスター (30~35) ,ケンブリッジ (35~49) の各大学で解釈学教授をつとめる。イギリス聖書改訳委員長 (50) 。大英学士院会員。イギリスにおける様式史的研究を発展させ,イエスのたとえ話をイエスの具体的な生活の座から理解することを提唱主著"The Apostolic Preaching and its Developments" (36) ,"The Johannine Epistles" (46) ,"The Interpretation of the Fourth Gospel" (53)。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android