ドビン(英語表記)Dvin

改訂新版 世界大百科事典 「ドビン」の意味・わかりやすい解説

ドビン
Dvin

カフカス地方,アルメニア共和国南西部,上ドビン村の近くの都市遺跡で,エレバンの南35kmにある。ドビンは4~13世紀,カフカス・アルメニア王国の商業,手工業中心都市であった。330年アルサケス朝の要塞が建てられたのに始まり,428年以降ササン朝ペルシアの,640年以降はアラブ・イスラム諸王朝の地方太守所在地となったが,1236年にモンゴル軍の襲撃によって滅びた。1937年以来全面的な調査が続けられており,5世紀のカトリコス宮殿,6世紀のバシリカ風教会,9世紀のバグラト朝王宮窯跡官吏住居などが発掘されている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android