ドライミスト(読み)どらいみすと

デジタル大辞泉 「ドライミスト」の意味・読み・例文・類語

ドライミスト(drymist)

水を霧状にして噴射し、地面近くの温度を下げる装置。水が蒸発する際に気化熱が奪われることを利用したもの。水の粒子は極めて微細なため、人が触れても濡れたように感じられない。商標名。

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事典 日本の大学ブランド商品 「ドライミスト」の解説

ドライミスト

[機械]
名古屋大学(愛知県名古屋市千種区)の大学ブランド。
人工的な霧を噴出し、液体から気体に変化する際に生じる気化熱を利用して気温を下げ快適さをつくりだす冷却装置。発案者は辻本誠教授(当時は名古屋大学所属、現在は東京理科大学工学部第二部教授)。名古屋大学大学院環境学研究科・清水建設株式会社(東京都港区)・能美防災株式会社(東京都千代田区)・中部電力株式会社(名古屋市東区)・株式会社川本製作所(名古屋市中区、研究にあたったのは岡崎工場)・株式会社トーキン(弥富市)が共同開発した。2005(平成17)年の「愛・地球博」で初めて実用化された。ノズルから噴霧された1000分の16ミリという微細な水滴が、瞬時に気化する際に周囲の空気から熱を奪い、気温を2~3℃低下させる効果が期待できる。極めて微細な粒子のドライミストは、蒸散作用に優れているため、人に触れても濡れるという感触がほとんどない。気温・湿度・風などの気象条件に応じた自動運転により、電気や水の使用を極力抑えることができる。ステンレス配管を採用し上水道を直接使用することで、衛生面に十分配慮しているなどの特長がある。現在では全国各地の設置場所も拡大し、地球温暖化対策・ヒートアイランド対策に貢献している。なお、ドライミストは、能美防災株式会社の登録商標
(注)記載内容は事典編集当時(2010年2月)のものです。内容・価格等はその後に変更になった場合もあります。

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