ドードー(英語表記)Raphus cucullatus; dodo

デジタル大辞泉 「ドードー」の意味・読み・例文・類語

ドードー(dodo)

ハト目ドードー科の鳥の総称全長約1メートル、体重は20キロを超えた。翼と尾は退化し飛ぶことはできなかった。木の実などを採食。3種がモーリシャスとその付近の島に生息していたが、船乗りの食料にされるなどで、18世紀までに絶滅した。

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精選版 日本国語大辞典 「ドードー」の意味・読み・例文・類語

ドードー

〘名〙 (dodo) ハト目ドードー科の絶滅鳥。三種類いたが、乱獲のため一八世紀末頃に絶滅した。体はシチメンチョウぐらいあり、くちばしが太く大きく、先が鉤(かぎ)状に曲がり、翼は退化して小さく、尾は羽毛が丸くなって小さくつき、あしは短い。インド洋マスカリーン諸島にすんでいた。愚鳩。ドド。〔世界奇観(1924)〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ドードー」の意味・わかりやすい解説

ドードー
Raphus cucullatus; dodo

ハト目ハト科。絶滅種。半化石から,全長 1m程度で,シチメンチョウほどの大きさの太った鳥と推定される。童話ふしぎの国のアリス』に登場するのでよく知られている。は小さくてまったく飛べず,歩くのもうまくなかった。は巨大で,尾は小さく,残された絵画などにはきわめてグロテスクな格好のものもある。インド洋南西部マスカレン諸島のモーリシャス島に生息していたが,発見されたのが 16世紀末で,17世紀末までに水夫たちによる乱獲などで絶滅したと考えられている。ドードー類はほかにマスカレン諸島のロドリゲス島に生息していたロドリゲスドードー Pezophaps solitaria が知られる。全長 90cmで,ドードーよりわずかに小さい。やはり絶滅してしまい,生存するものはない。残された絵,物語,骨,一部の羽毛などによって往時の状態が推察されている。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ドードー」の意味・わかりやすい解説

ドードー
どーどー
dodo

鳥綱ハト目ドードー科に属する鳥の総称。この科Raphidaeの仲間は、インド洋のマスカリーン諸島に3種がいたが、いずれも絶滅した。全長約1メートル、体重は20キログラムを超えた。翼と尾は退化して飛ぶことができず完全な地上性で、木の実などを採食していた。走るのは速かったという。ただ1個の卵を地上に産み、雌雄交代で抱卵した。島に立ち寄った帆船の乗組員たちに食料として狩られ、また持ち込まれたブタに卵と雛(ひな)を食べられ、モーリシャスドードー(モーリシャス島産)は1680年ごろ、レユニオンドードー(レユニオン島産)は1750年ごろ、ロドリゲスドードー(ロドリゲス島産)は1790~1800年に絶滅し、わずかな骨や、船員などの断片的な記録が残っているにすぎない。

[竹下信雄]


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知恵蔵mini 「ドードー」の解説

ドードー

かつてマダガスカル沖のマスカリン諸島に生息していた鳥類。モーリシャスドードー、シロドードー、ソリテアーの3種が存在していたが、生態が明らかにされているのはモーリシャスドードーのみで、一般にドードーといえばこの種を指す。体はシチメンチョウ程の大きさで、皮膚の露出した顔面と鉤(かぎ)型の嘴(くちばし)が特徴。翼が退化しているため、飛ぶことはできなかった。16世紀以降、マスカリン諸島に入植したポルトガル人の乱獲によって数を減らし、17世紀末から18世紀にかけて全ての種が絶滅した。その後、1865年に刊行されたルイス・キャロルの児童小説『不思議の国のアリス』に登場することから、広く存在を知られるようになった。

(2015-3-18)

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百科事典マイペディア 「ドードー」の意味・わかりやすい解説

ドードー

ドードー科の鳥。ハトに近縁とされる。インド洋のモーリシャス島の特産で乱獲などにより,17世紀末に絶滅。シチメンチョウ大で,羽色は暗灰色。体は肥大し,翼は退化して飛べない。シロドードーなど近縁種が数種あったが,19世紀初期に絶滅。
→関連項目絶滅動物

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デジタル大辞泉プラス 「ドードー」の解説

ドードー

ゲームソフト、アニメ「ポケットモンスター」シリーズに登場するキャラクター。ふたごどりポケモン、「ノーマル・ひこう」タイプ、高さ1.4m、重さ39.2kg。特性は「にげあし」「はやおき」、かくれ特性は「ちどりあし」。後に「ドードリオ」に進化する。

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世界大百科事典(旧版)内のドードーの言及

【ドド】より

…ハト目ドド科Raphidaeの鳥の総称。ドードーともいう。この科は少なくとも3種が知られている。…

※「ドードー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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