ナイロン繊維(読み)ナイロンせんい(英語表記)nylon fibre

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ナイロン繊維」の意味・わかりやすい解説

ナイロン繊維
ナイロンせんい
nylon fibre

ポリアミド系の合成繊維の総称ナイロン発明ののち,1938年に歯ブラシ用に初めて市販された。 39年に試験的に女子用靴下に用いられ,40年以降大量に生産された。ナイロン繊維の発明は,アクリルポリエステルなど同種人造繊維の発達の端緒となった。特徴としては強く,軽く,見た目に美しいという点があげられる。比重羊毛の 86%で生糸と同じ,吸湿性は綿の 10分の1と低い。耐摩耗性,伸縮性,熱固定性などにすぐれ,長所を生かした製品が多い。衣料用の織物,編み物をはじめ,靴下,傘,漁網,ロープ,タイヤコード,敷物ナイロンペーパーパラシュートなどに広く使用されている。他繊維との混紡織物も広く出回っている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android