ナツミカン(夏蜜柑)(読み)ナツミカン(英語表記)Citrus natsudaidai

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ナツミカン(夏蜜柑)」の意味・わかりやすい解説

ナツミカン(夏蜜柑)
ナツミカン
Citrus natsudaidai

ミカン科の常緑低木。現在日本の各地に広く栽培されるが,山口県で作出された。雑種起源とも,また偶発の実生により得られたともいわれている。幹は高さ約 3m,初夏白色の花を開き,果実翌春に熟する。果実は大きく平たい球形,果皮は容易にはがれ,9~11の室から成る。多汁であるが,酸味が強く,生食のほかマーマレードや砂糖漬などにする。最近はこれをもとに他の雑柑類との間で交配された酸味の少い品種がつくられている。

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百科事典マイペディア 「ナツミカン(夏蜜柑)」の意味・わかりやすい解説

ナツミカン(夏蜜柑)【ナツミカン】

正しくはナツダイダイ。山口県原産の柑橘(かんきつ)。葉は長さ約10cmで,葉柄には小型の翼がある。花は白色。果実は300〜500gで果皮はざらざらしてだいだい黄色。4〜6月に熟す。生食のほかマーマレード,砂糖漬などにする。枝変りの川野系ナツダイダイは早くから減酸し,甘ナツとして有名。

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