ナポリ病(読み)なぽりびょう

世界大百科事典(旧版)内のナポリ病の言及

【性病】より

…梅毒は,コロンブスがアメリカ大陸を発見して,1493年スペインに帰国するとともに大流行したので,スペイン病と呼ばれた。さらに,フランス軍がイタリアに侵攻したときに梅毒が持ち込まれて,とくにナポリで流行したため,ナポリ病と呼ばれ,またイタリア人は,フランス軍が流行させた病気であると考えて,フランス病と呼んだ。16世紀になってまもなく,すでに中国および日本でも梅毒の発生があったことが知られている。…

【梅毒】より

…翌94年,フランス王シャルル8世がイタリア遠征軍を編成したとき,各国から傭兵を募ったが,このなかにこの病気に感染したスペイン人が混じっていた。その結果,フランス軍がイタリアに進駐した翌95年,ナポリでこの疫病が暴発し,フランス人は〈ナポリ病〉,イタリア人は〈フランス病〉と呼びあった。この時代ヨーロッパはルネサンスという激動期のまっただなかであり,また戦乱に明け暮れていた時代でもあり,売春が史上最も隆盛をきわめていた。…

※「ナポリ病」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android