ナンチャン(南昌)特別市(読み)ナンチャン(英語表記)Nanchang

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ナンチャン(南昌)〔特別市〕
ナンチャン
Nanchang

中国華東地方,チヤンシー (江西) 省の省都。省の北部,ポーヤン (鄱陽) 湖に注ぐカン (贛) 江の三角州を占め,市区とナンチャン県,シンチエン (新建) 県ほか2県から成る。中心地域は三角州の頂点にあり,省の各地に水運が通じる。ポーヤン湖平原の中心として,漢代に予章郡の郡治となり,隋,唐では洪州の州治。五代十国の時代に南唐の南都となり,宋代は江南西路の治所で,元代以後は江西省の省都。工業の発展がめざましく,鉄鋼,自動車,車両,トラクタ電機,農業機械,化学肥料,綿紡織,食品などの工業が盛ん。 1927年8月1日,周恩来,朱徳などの指導で国民党政府打倒の武装闘争が開始された (→南昌〈なんしょう〉暴動 ) ことを記念し,市内にはカン江にかかるパーイー (八一) 大橋をはじめ,「八一」を冠した地名が多い。南昌起義総指揮部跡,周恩来と朱徳の旧居,軍官教育団跡などの革命史跡,革命烈士記念堂,革命歴史博物館などがある。チョーカン (浙 贛) 鉄道が通り,チウチヤン (九江) 市,フーチョウ (撫州) 市へ支線が出ている。人口 378万 3851,うち市区人口 136万 9125 (1990) 。

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