ノリリスク(英語表記)Noril'sk

デジタル大辞泉 「ノリリスク」の意味・読み・例文・類語

ノリリスク(Noril'sk/Норильск)

ロシア連邦中部、クラスノヤルスク地方都市。タイミル半島南部、北極圏内に位置する。ニッケル、銅、コバルト白金などを生産する世界有数のコンビナートがある。2001年より、旅行居住が制限される閉鎖都市に指定

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ノリリスク」の意味・わかりやすい解説

ノリリスク
Noril'sk

ロシア中東部,東シベリアクラスノヤルスク地方の都市。シベリア北部最大の都市で,プトラナ高原西部の広大な盆地にあり,付近の山に埋蔵される銅,ニッケル,石炭などの開発により発展した鉱業都市である。この地域では 19世紀後半に銅の精錬が行なわれたが,長く続かず,本格的な鉱山開発が始まったのは,1935年この町が建設されてからである。1937年エニセイ川の港ドゥジンカ鉄道で結ばれ,第2次世界大戦中から発展しはじめ,1953年市となった。ニッケル,銅,コバルト,白金を精錬する冶金コンビナートがあり,ほかに建設資材,食品などの工業が立地する。動力は地元の石炭,チュメン州北部のメソヤハ・ガス田からの天然ガス,ハンタイカ川の水力発電などにより得ている。夜間の産業大学,郷土博物館がある。空港がある。人口 17万5301(2010)。

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改訂新版 世界大百科事典 「ノリリスク」の意味・わかりやすい解説

ノリリスク
Noril'sk

ロシア連邦北部,クラスノヤルスク地方にある世界最極北の都市の一つ(北緯69°20′)。人口13万1935(2004)。1930年代にツンドラの上に建設された町で,まもなく収容所が設けられ,囚人労働を利用する開発が進められた。世界屈指のニッケル,銅鉱山をもつことで知られ,冶金コンビナートが市内にある。エニセイ河口のドゥジンカとの間を鉄道が結んでいる。硫化鉱石の採掘・精錬に伴う大気汚染など,公害問題も起こっている。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ノリリスク」の意味・わかりやすい解説

ノリリスク
のりりすく
Норильск/Noril'sk

ロシア連邦中部、クラスノヤルスク地方タイミル自治管区の地方直轄都市。エニセイ川下流右岸のドゥジンカ港とは122キロメートルの鉄道で連絡する。人口14万6500(1999)。北緯70度に近い北極圏内にあるが、鉱山冶金(やきん)業コンビナートがあり、付近に産する原料鉱石と西方からパイプで送られる燃料の天然ガスとで、非鉄金属(ニッケル、コバルト、銅、白金など)が生産される。

[三上正利]

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世界大百科事典(旧版)内のノリリスクの言及

【北極】より

…ソ連・ロシアは他の北極域の国に比べて最も多くの鉱物資源を採掘している。すなわち,エニセイ川下流のノリリスク付近はニッケル,銅,白金,コバルトなどが20以上の鉱山で採掘されている。1940年ころから開発が急に進み,ニッケルはコラ半島に産するものと合わせて,ソ連の全生産量の2/3に達した。…

※「ノリリスク」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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