ノートランプ(英語表記)No-Trump

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ノートランプ」の意味・わかりやすい解説

ノートランプ
No-Trump

正式名をファイブハンドレッド (500) Five Hundredと呼ぶ。 1904年アメリカのカードメーカーが発表し,20世紀初期に一時大流行した。2から6までのカードを除きジョーカーを加えた 33枚を使う。2~6人でプレーするが3人が標準。3人の場合はまず各人に3枚,4枚,3枚とまとめて配り,持札を 10枚ずつとする。残り3枚は場に伏せておく。配り手の左隣から,まず何巡取れるかの数と切り札の指定をする。宣言 (ビッド) は6組が最低最初の人がビッドしたら次の人はそれより多いかまたはランクの高いマークを切り札に指定して同じ高さでビッドする。ランクはノートランプ (切り札不要) が最高で,以下 ♡,♢,♣,♠と低くなる。だれかがビッドしたあと残りの2人がパスしたらプレーに入る。ビッドに勝った人は配り残した3枚を取り,不要な3枚を伏せて場に捨て,最初の打出しをする。打出されたカードと同じマークのカードがあれば必ず出さなければならないが,なければ何を出してもかまわない。1巡したところで最高のカードを出した人が勝ち,次の打出しをする。カードの強さは最高がジョーカーで,以下切り札のJ,それと同色のJ,切り札のA,K,Q,10,…,7,切り札以外のA,…,7の順。ジョーカーは打出されたカードと同じマークのカードがないときか自分の打出しのときにしか出せない。その場合,他の人のプレーすべきマークを指定する。ビッドした分だけまたは余分に取れた場合,6組のビッドなら ♠が切り札のとき 40,♣60,♢80,♡100,ノートランプ 120,7組以上のビッドなら1つ上がるごとに上記に 100点ずつ加算する。全部取れたらビッドしていなくても 250点になる。ビッドしただけ取れなかったときは上記の点だけマイナスとなる。他の2人は,1巡に勝った都度 10点ずつ得点する。合計点が 500点に達すれば終了。点差分だけ勝ちか負けになる。

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