ハイスチレンゴム(英語表記)high styrene rubber

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハイスチレンゴム」の意味・わかりやすい解説

ハイスチレンゴム
high styrene rubber

スチレンブタジエン共重合体 (→共重合 ) で,SBRよりも結合スチレン量の多いもの。スチレンとブタジエンの割合によって,SBRよりスチレン含有量がいくらか多いものから 90%近い高スチレン共重体まで,種々の特徴をもつゴムが得られる。普通汎用の SBRは結合スチレン量 23.5%であるが,ハイスチレンゴムは 40%前後。特に耐油性,耐熱性,耐摩性にすぐれている。用途により板状,ペレット状,クラム状などの形をとり,天然ゴム,SBRなどに多量に配合して,靴底をはじめ床タイル,スポーツ用球皮,掃除機のノズル椅子の脚輪,硬質ゴム製品などに使われている。なお,結合スチレン量 50%以上のものはハイスチレン樹脂と呼ばれる。

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化学辞典 第2版 「ハイスチレンゴム」の解説

ハイスチレンゴム
ハイスチレンゴム
high styrene rubber

スチレン含有量が50% 以上のスチレン-ブタジエンゴムをいう.スチレン含有量が70% 以上のものは粉末で供給され,一般に樹脂の範ちゅうに入れられ,補強剤として用いられる.普通,天然ゴムやスチレン-ブタジエンゴムに配合して,硬度調整用として有用なものである.硬度の高い配合ゴムとして,靴底材料,ゴムタイルなどの耐摩耗性が要求される用途に使われている.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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