ハッシュ法(読み)ハッシュホウ

ASCII.jpデジタル用語辞典 「ハッシュ法」の解説

ハッシュ法

データを高速に検索する方法のひとつ。データの格納場所に対応する整数ハッシュ値)を割り当てて、このハッシュ値の表を使ってデータを検索する。ハッシュ値を得るための関数ハッシュ関数という。ハッシュ関数は、異なるデータに同じハッシュ値を割り当てることがあり、これを最小限に抑えるための処理が重要になってくる。ハッシュ関数は、①同じデータからは常に同じハッシュ値が出力される、②データが少しでも変化するとハッシュ値も変わる、③ハッシュ値から元のデータを導き出すことは不可能である、という特徴から、電子署名による身元証明やユーザー認証などにも利用される。たとえば、あるデータを送る際、そのデータからハッシュ関数で得られたダイジェストを付けて送信する。受け取った側でもメッセージからハッシュ値を算出し、送られたそれと比較して同じ値であれば、データが改ざんされていないと証明できる。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハッシュ法」の意味・わかりやすい解説

ハッシュ法
ハッシュほう
hash method

コンピュータデータ記憶と読出しの方法のうち内容による記憶読出しの方式一つ。与えられたデータから,そのデータと関連する情報がどこに入っているかを知る方法である。データ (あるいは内容) から番地を計算する関数をハッシュ関数と呼び,いくつかの方法が考えられている。関数は一対一対応であるのが理想的であるが,通常はそれが保証できず,異なった内容が同一の番地に対応することがあり,これを衝突 (コリジョン) と呼んでいる。コリジョンの少いハッシュ関数がよい。

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