ハボタン(葉牡丹)(読み)ハボタン

百科事典マイペディア 「ハボタン(葉牡丹)」の意味・わかりやすい解説

ハボタン(葉牡丹)【ハボタン】

原種はヨーロッパ原産のアブラナ科の植物で,キャベツ一種であるケール観賞用に改良したもの。江戸時代に渡来し,日本で改良されて多くの品種ができた。葉の色に紅紫色系と白色系があり,波状ひだのある葉が細かく縮れるちりめんハボタン(名古屋ハボタン),葉縁にひだのない丸葉ハボタン(東京丸葉系と大阪丸葉系),切葉ハボタンに大別される。ちりめんハボタンは鉢植や花壇用に適し,他は切花用ともなる。近年は草たけ70cmにもなる切花専用の高性品種(丸葉ハボタン)もつくられている。7月に播種,葉が着色する12〜1月に観賞。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハボタン(葉牡丹)」の意味・わかりやすい解説

ハボタン(葉牡丹)
ハボタン
Brassica oleracea var. acephala

アブラナ科の二年草。キャベツの変種で江戸時代に輸入され,日本を中心に観賞の目的で改良された。花壇植や鉢植にされ,生け花としても観賞される。茎は太く直立し紫色を帯びる。葉は大型の広倒卵形で先端は丸く,基部は不規則な羽状に裂け,葉質は厚く表面白粉をかぶる。茎の頂部に数十枚の葉が密集してつき,互いになかば抱き合って互生する。中心部の葉は次第に小型になり,縁が著しく波状にちぢれ,秋から冬にかけて,紅紫,淡黄または白色を帯びる。正月の観葉植物としてごく普通であるが,食用にすることはない。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android