ハミルトン(侯・公家)(読み)ハミルトン[こう・こうけ](英語表記)Hamilton, Marquesses and Dukes of

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハミルトン(侯・公家)」の意味・わかりやすい解説

ハミルトン(侯・公家)
ハミルトン[こう・こうけ]
Hamilton, Marquesses and Dukes of

スコットランド貴族家柄爵位ハミルトン家,次いでダグラス家が保有。ハミルトン家の2代アラン伯の次男ジョン (1532~1604) が,1599年侯爵に叙せられたのに始る。その子の2代侯ジェームズ (1589~1625) は,1609年伯父の跡を継いでアラン伯を兼称,吸収し,17年イングランド枢密顧問官になり,19年功によりイングランドの爵位ケンブリッジ伯を授けられたが (→ケンブリッジ〈伯・公家〉 ) ,初代バッキンガム (公)の親フランス政策に反対したため,公により毒殺されたといわれる。その長男ジェームズ (06~49) は初代ハミルトン (公)。2代侯の次男ウィリアム (16~51) が兄を継いで2代公になり,清教徒革命においてスコットランド長老派の首領として活躍したが,51年ウースターの戦い戦傷死。その後爵位保有権は初代公の長女アン (31頃~1716) に移り,60年王政復古時に彼女の要請により夫ウィリアム・ダグラス (1635~94) に与えられ,彼は3代公として,名誉革命の際スコットランド議会を指導した。これより公爵位はダグラス家に移り,3代公の長男4代公ジェームズ (58~1712) は名誉革命の際連隊長として国王ジェームズ2世に従い,18世紀初頭にはスコットランド国民派の指導者としてイングランドとの合同に反対し,1708年フランス軍の侵入を策したとして投獄され,最後は決闘して死亡。7代公ジェームズは 61年ダグラス侯とアンガス伯を兼称した。

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