バイ(英語表記)Babylonia japonica; Japanese ivory shell

デジタル大辞泉 「バイ」の意味・読み・例文・類語

バイ

バイセクシュアル」の略。

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改訂新版 世界大百科事典 「バイ」の意味・わかりやすい解説

バイ (蛽)
Babylonia japonica

エゾバイ科の巻貝。殻は長卵形で,高さ7cm,径4cmに達する。巻きは8層で各層は多少膨らみ,最後の巻きは大きい。殻は帯紫白色で紫褐色斑があるが,縫合の下と殻底の斑は大きい。その上は黄褐色の薄い皮で覆われ,斑紋が透けて見えるが,老成すると全体黒褐色になる。殻口は卵形,臍孔(せいこう)は開く。ふたは濃褐色で厚い革質。北海道南部から九州朝鮮半島に分布し,潮間帯から水深20mの細砂底にすむ。産卵期は5~8月。四角の衝立(ついたて)状の卵囊を多数並べて産む。この卵囊塊は淡桃白色であるが,これを泡立ちに見たてアワホオズキという。バイ籠の中に魚肉を入れて,これを食べに籠の中に入ったのをとる。軟体は黒く多少硬いが味はよく,煮て食べる。殻は貝笛などの貝細工の材料になり,また蛽独楽(ばいごま)/(べいごま)をつくった。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バイ」の意味・わかりやすい解説

バイ
Babylonia japonica; Japanese ivory shell

軟体動物門腹足綱エゾバイ科。殻高 7cm,殻径 4cmに達する。殻は長卵形,殻表は黄色の殻皮でおおわれ,これを通して黒紫色の斑紋列や斑点列が見えるが,老成すると殻皮が黒くなり,見えなくなる。大きい斑紋は,体層では縫合の下と周縁とにある。殻口は卵形で,内側は青白色,臍孔は開く。ふたは革質で厚く,とがった下方に核がある。北海道南部から九州の潮間帯より水深 20mまでの砂底にすむ。沖縄には近縁種のウスイロバイ B.kiranaが分布する。バイの産卵期は5~8月で,四角形の薄い卵嚢を多数並べて産卵する。これが数多く集ると水泡のように見えるので泡ほおずきと呼ばれる。軟体は食用に供され,殻は貝細工の材料となる。採取は,入口の小さいバイ籠に魚肉などを入れて,それを食べに集ったものを引上げてとる。近年では,船底塗料として用いられてきたトリブチルチンなどの有機スズ化合物による雌の不妊化現象によって個体数が著しく減少している。江戸時代にはこれをべいごまとして遊んだ。

バイ
Baj, Enrico

[生]1924.10.31. ミラノ
イタリアの画家。ミラノで法律を学んだのち,ブレラ芸術学校で絵画を学ぶ。 1951年「核運動」,53年「想像的バウハウスのための国際運動」などの新しい抽象美術運動を推進。しかしその後具象に移り,56年からコラージュの仕事を始めた。デュシャン,A.ブルトン,M.エルンストらと親交をもち影響を受ける。 63年 R.クノーとともにミラノにパタフィジック研究所を設置し,奇想天外な科学的思考を展開。シュルレアリスムと結びついているがナンセンスとユーモアにあふれたイメージに特色がある。

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百科事典マイペディア 「バイ」の意味・わかりやすい解説

バイ

エゾバイ科の巻貝。長卵形で高さ7cm,幅4cm。成貝の殻表は黒褐色の殻皮でおおわれ,斑紋が見えないことが多い。北海道南部〜九州,朝鮮半島の浅海の細砂底にすむ。肉食性。魚肉等を入れたバイかごで集めて採取し,肉は食用,殻は貝細工に用いる。またかつてはこま(べいごま)をつくった。

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栄養・生化学辞典 「バイ」の解説

バイ

 [Babylonia japonica].バイガイともいう.バイ目(新腹足類)エゾバイ科の海産巻貝.

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