改訂新版 世界大百科事典 「バブコック」の意味・わかりやすい解説
バブコック
George Herman Babcock
生没年:1832-93
アメリカの発明家,機械技術者。1854年,父とともに多色刷印刷機を発明し,印刷業に従事した。その後鉄工所で働いた後,S.ウィルコックスと出会い,共同して蒸気機関の開発製作に従事することになる。ウィルコックスが特許を得ていた傾斜管方式の水管式ボイラーに共同で種々改良を加え,67年水管式ボイラーの代表的なものの一つになったバブコック=ウィルコックスボイラーの特許を取得,このボイラーを中心に蒸気機関の製造に従事した。81年,ウィルコックスとともにバブコック=ウィルコックス社を設立,死去するまで社長をつとめた。また,彼は工科大学における教育にも尽力する一方,アメリカ機械学会の創設にも努力し,87年,その会長に就任している。
執筆者:植村 幸生
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報