バリアーフリー改修促進税制(読み)ばりあーふりーかいしゅうそくしんぜいせい

知恵蔵 の解説

バリアーフリー改修促進税制

2007年度税制改定により、借入金によって自己の所有している居住用家屋にバリアーフリー改修工事(特定増改築等)を行い、07年4月1日から08年12月31日までの間に居住の用に供した場合、居住年以降5年間において特定増改築等を含む増改築等に掛かる借入金等の年末残高の合計額等を基として計算した金額を各年分の所得税の額から控除することができる特例(特定増改築等住宅借入金等特別控除)が創設された。この特例はマイホームに増改築などをしたときの住宅借入金等特別控除(10年間または15年間)との選択適用となる。特定増改築等に当てはまる主な改修工事には、介助用の車いすで容易に移動するために通路または出入口の幅を拡張する工事、階段の設置(既存の階段の撤去を伴うものに限る)または改良によりその傾斜を緩和する工事、 浴室を改良する工事、高齢者等の身体の洗浄を容易にする水洗器具を設置しまたは同器具に取り替える工事、 便所を改良する工事、出入口の戸を改良する工事などがある。給与所得者がこの適用を受ける場合、確定申告が必要となり、翌年からは年末調整で適用が受けられる。

(浦野広明 立正大学教授・税理士 / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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