バルボー(英語表記)Marius Barbeau

改訂新版 世界大百科事典 「バルボー」の意味・わかりやすい解説

バルボー
Marius Barbeau
生没年:1883-1969

カナダの民俗学者。オックスフォードソルボンヌで学んだ後,オタワの国立博物館に職を奉じ,カナダ民俗学の育成と発展に大きく寄与した。カナダ各地のフォークロアの収集を精力的に進め,《フランス系カナダの民謡》(1925)やインディアン伝承の研究《ヒューロン族とワイアンドット族の神話学》(1915)など不朽業績を数多く残した。インディアンに取材した《テムラハンの没落》(1928)と《山の雲》(1944)の2編の優れた小説がある。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のバルボーの言及

【ファシズム】より

…ファシストの襲撃行為には行動隊squadraが編成され,復員士官,地主や商人の子弟,学生などが加わり,〈懲罰遠征〉と称して都市から農村へ出かけて,社会党,〈同盟〉,協同組合の活動家や事務所を襲撃した。このポー平原のファシズムのなかから,フェラーラのバルボ,クレモナのファリナッチらラスras(エチオピアの地方豪族の意味)と呼ばれる地域ごとの実力者が生まれ,彼らは行動隊の暴力の行使に依拠して地域社会の支配権を確立した。こうしたポー平原のファシズムは農村ファシズムと特徴づけられて,ムッソリーニらの都市ファシズムと区別されたが,農村ファシズムの大衆運動によって,ムッソリーニの活動も息を吹き返した。…

※「バルボー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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