バンガード(英語表記)Vanguard

デジタル大辞泉 「バンガード」の意味・読み・例文・類語

バンガード(vanguard)

軍隊前衛。ある活動分野における先駆者

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バンガード」の意味・わかりやすい解説

バンガード
Vanguard

(1) イギリス海軍が建造した最後の戦艦。最大・最高速の戦艦でもあった。ドイツ戦艦『ビスマルク』 (→ビスマルク級戦艦 ) に対抗するため 1941年戦時建造計画のもと建造が進められたが,設計変更で完成が遅れ,46年4月竣工。御召艦などをつとめ,56年に予備役,60年に除籍解体となり,イギリス海軍戦艦史の幕を閉じた。基準排水量4万 4500t,全長 248.2m,最大速力 30kn,主砲 38.1cm連装砲4,13.3cm連装両用砲8,40mm6連装機関砲 10,40mm連装機関砲1,40mm機関砲 11。 (2) 92年3月に進水したイギリス海軍のバンガード級弾道ミサイル原子力潜水艦1番艦。イギリスはトライデント D-5型 SLBM (潜水艦発射弾道ミサイル) を搭載する同クラスを4隻装備する予定。水中排水量1万 5000t,全長 150m,水中速力 25kn,トライデントD-5型 SLBM発射管 16,533mm魚雷発射管4。

バンガード
Vanguard

国際地球観測年 (1957.7.1.~58.12.31.) のため打上げを行なったアメリカの一連人工衛星シリーズ。バンガードは「前衛」の意味。 1957年 12月に最初のバンガードが打上げられたが,2秒後に爆発して失敗。その後 58年3月 17日にバンガード1号を軌道に乗せることに成功した。打上げ用ロケットは3段式で,全長 21m,重さ 12t,推力 17.1t,第1,2段は液体燃料,第3段は固体燃料を使用した。衛星本体は直径わずか 16.25cm,重さ約 1.5kgしかなかった。総計 12個が打上げられ,成功したのは1号のほか,2号 (59.2.) ,3号 (59.9.) だけであるが,人工衛星打上げの基礎技術を確立するうえで歴史的な役割を果した。バンガード・ロケットは 59年に退役した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android