バージー・ラーオ2世(読み)バージー・ラーオにせい(英語表記)BājīRāo II

山川 世界史小辞典 改訂新版 「バージー・ラーオ2世」の解説

バージー・ラーオ2世(バージー・ラーオにせい)
Baji Rao Ⅱ

1775~1851

マラーター同盟最後ペーシュワー(宰相在任1795~1818)。マラーター同盟の有力諸侯の抗争なか戦いに敗れ,1802年,バセインに逃れてイギリスの保護を求めた。イギリスは保護と引き換えに軍事保護条約(バセイン条約)を結ばせ,ラーオを復位させた。この屈辱的な条約に対するマラーター同盟の不満が,第2次マラーター戦争の原因になった。18年,マラーター同盟が第3次マラーター戦争にも敗れると,宰相の領地は没収され,ラーオは北インドのカーンプル年金受領者として生活することとなった。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バージー・ラーオ2世」の意味・わかりやすい解説

バージー・ラーオ2世
バージー・ラーオにせい
BājīRāo II

[生]?
[没]1851
インド,マラータ王国最後の宰相 (ペーシュワー,在任 1796~1818) 。 18世紀末宰相位継承をめぐって紛争が繰返され,マラータ諸勢力の同盟が崩壊,内部抗争が激化するなど分裂が起り,マラータは 1818年第3次マラータ戦争結果最終的にイギリスに屈服し,最後の宰相であった彼は宰相位を廃され,イギリスから年金を与えられた。

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