パイロ電気(読み)パイロでんき(英語表記)pyroelectricity

翻訳|pyroelectricity

精選版 日本国語大辞典 「パイロ電気」の意味・読み・例文・類語

パイロ‐でんき【パイロ電気】

〘名〙 (パイロはpyro) =しょうでんき(焦電気)

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デジタル大辞泉 「パイロ電気」の意味・読み・例文・類語

パイロ‐でんき【パイロ電気】

しょう電気

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「パイロ電気」の意味・わかりやすい解説

パイロ電気
ぱいろでんき
pyroelectricity

結晶板の温度を変えるときその両面にそれぞれ現れる正・負の電荷焦電気あるいはピロ電気ともいう。また結晶のこのような性質を焦電性という。

 結晶は微視的にみると正・負の電荷をもった何種類かの微粒子から成り立っている。結晶はとくに外部から電荷を与えない限りは全体として電気的に中性であるから、結晶内の正電荷総和負電荷の総和とは絶対値が等しい。しかし正電荷の重心位置と負電荷の重心位置とは、結晶の対称性により、一致する場合と一致しない場合とがある。一致しない結晶は極性結晶といわれる。このような結晶は自然状態で電気分極をもっているわけで、これは自発分極広義)とよばれるものである。自発分極は一般には温度に依存するので、極性結晶板の温度を変えると自発分極が変化し、その変化分に相当する正・負の電荷が板の両面に現れるのである。このように極性結晶はすべて焦電性を示すが、焦電性が強いのは主として極性結晶のなかの強誘電体である。焦電気は放射エネルギー検出などに利用されている。

[沢田正三]

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改訂新版 世界大百科事典 「パイロ電気」の意味・わかりやすい解説

パイロ電気 (パイロでんき)

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百科事典マイペディア 「パイロ電気」の意味・わかりやすい解説

パイロ電気【パイロでんき】

焦電気

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世界大百科事典(旧版)内のパイロ電気の言及

【焦電気】より

…パイロ電気,またはピロ電気ともいう。熱したり冷やしたりすると結晶に電荷が現れる現象。…

※「パイロ電気」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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