パゴパゴ(読み)ぱごぱご(英語表記)Pago Pago

翻訳|Pago Pago

デジタル大辞泉 「パゴパゴ」の意味・読み・例文・類語

パゴ‐パゴ(Pago Pago)

南太平洋アメリカ領サモア首都サモア諸島ツツイラ島中央部南岸の深い湾奥に位置する。天然良港として知られ、オセアニアにおける重要な寄港地となっている。モーム短編小説」の舞台となった。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「パゴパゴ」の意味・わかりやすい解説

パゴパゴ
ぱごぱご
Pago Pago

南太平洋、ポリネシア西部、アメリカ領サモアの首都。ツツイラ島中央部、南から入り込んだパゴパゴ湾の奥に位置する。人口4278(2000)。市の東方にあるレインメーカーRainmaker山は、正称オヒアOhia山であるが、南東貿易風で山頂付近に雲が集まると雨になることからこうよばれる。サマーセット・モームの小説『雨』の舞台。また、市内のソロ・ヒルSolo Hillからパゴパゴ湾を横切って対岸アラバAlava山(485メートル)に至る1.6キロメートルのロープウェーは、かっこうの観光コースとなっている。タフナTafuna空港は町の南方14キロメートルにあり、オークランドニュージーランド)、ホノルル(ハワイ)、ナンディフィジー)、ヌーメアニュー・カレドニア)との間に定期航空路線が結ばれている。

[大島襄二]

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改訂新版 世界大百科事典 「パゴパゴ」の意味・わかりやすい解説

パゴ・パゴ
Pago Pago

南太平洋,ポリネシアのアメリカ領サモアの主都。トゥトゥイラ島南東岸,パゴ・パゴ湾の湾奥にある。パゴ・パゴは,本来はこの湾および湾岸一村の名である。天然の良港で,ここに海軍基地を建設する目的でアメリカは東サモアを1899年正式に領有した。その後約半世紀間,軍港が置かれて栄えたが,第2次大戦後戦略上の必要性も消え,今日では遠洋漁業基地となり,アメリカ大資本の魚の缶詰工場が進出している。湾周辺は軍港時代以来,行政府や商業センター,病院,図書館,ホテルなどが集中してアメリカ領サモアの中心市街地となっており,島の人口の1/3をこえる1万人以上が住んでいる。S.モームの短編小説《雨》の舞台としても有名である。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「パゴパゴ」の意味・わかりやすい解説

パゴパゴ
Pago Pago

南太平洋,アメリカ合衆国領サモアの首都。トゥトゥイラ島中央部にある港湾・観光都市。良港をもつ国際的寄港地で,マグロの缶詰を輸出。 1964年に国際空港が建設された。 S.モームの『雨』の舞台として知られる。 82年南太平洋フォーラム会議が開催され,核廃棄物投棄反対が採択された。人口 4278(2000)。

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世界大百科事典(旧版)内のパゴパゴの言及

【アメリカ領サモア】より

…人口5万9000(1996)。主都パゴ・パゴのあるトゥトゥイラ島および他の六つの小島をあわせ面積197km2,淡路島の1/3である。いずれの島も中央部に高く山がそそり立ち,平地部分が少ない。…

※「パゴパゴ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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