パリ憲章(読み)パリケンショウ

デジタル大辞泉 「パリ憲章」の意味・読み・例文・類語

パリ‐けんしょう〔‐ケンシヤウ〕【パリ憲章】

1990年、パリで開かれたCSCE(全欧安保協力会議)の首脳会議で調印された合意文書の通称ヨーロッパにおける冷戦体制の終結宣言、民主主義促進人権問題解決の確認などを内容とする。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「パリ憲章」の意味・わかりやすい解説

パリ憲章
パリけんしょう

1990年 11月にパリで開催されたヨーロッパ安全保障協力会議 CSCE首脳会議で調印された憲章。「欧州対立分断の時代の終結」と「民主主義,平和,統合の新時代」がうたわれ,冷戦後の欧州秩序の指針を示した。特に,CSCEを欧州新秩序構築に向けた機関と位置づけ,事務局をプラハに,紛争防止センターウィーンに,自由選挙監視機構をワルシャワに設置,2年ごとの首脳会議,年1度の外相会議の開催,さらに議会創設など CSCEの常設機構化が盛込まれた。

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世界大百科事典(旧版)内のパリ憲章の言及

【ヨーロッパ安全保障協力機構】より

… 80年代前半,ソ連のアフガニスタン侵攻を機に起こったいわゆる〈新冷戦〉のなかで,停滞を余儀なくされていたCSCEが再び脚光をあびたのは,1990年11月19日から3日間パリで開かれた第2回首脳会議においてである。そこでは冷戦の終結が確認されるとともに,人権,民主主義,法の支配,市場経済をヨーロッパ共通の価値とし,統治形態としての民主主義の強化を謳ったパリ憲章が,新しいヨーロッパの秩序原理として採択されたのである。そのために着手されたのが,CSCEの機構化であった。…

※「パリ憲章」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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