パンヌス(読み)ぱんぬす(英語表記)pannus

翻訳|pannus

日本大百科全書(ニッポニカ) 「パンヌス」の意味・わかりやすい解説

パンヌス
ぱんぬす
pannus

多数の結膜血管が目の角膜上皮内に侵入した状態をいう。トラコーマにもっとも多くみられるが、そのほか潰瘍(かいよう)やフリクテンなどの角膜表層の炎症外傷とその回復期など、角膜になんらかの原因となる疾患があるときにみられる。また、ソフトコンタクトレンズ長期にわたって装用したときも、角膜の周囲より細い血管が入ってくることがあり、コンタクトレンズによる角膜の障害がおきていると考えられるので、医師の相談を受けるのがよい。

[中島 章]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のパンヌスの言及

【トラコーマ】より

…おもに上方の球結膜から角膜に向けて,浅在性血管への侵入が始まる。これをパンヌスpannusと呼ぶ。この時期までは視力の大きな低下はない。…

※「パンヌス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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