ヒメツバキ(姫椿)(読み)ヒメツバキ(英語表記)Schima mertensiana

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヒメツバキ(姫椿)」の意味・わかりやすい解説

ヒメツバキ(姫椿)
ヒメツバキ
Schima mertensiana

ツバキ科の常緑高木で,小笠原諸島に特産する。琉球列島に多いイジュ S.wallichii ssp.noronhae近縁種で,両者を同一種とする見解もある。高さ5~10mになり,小笠原では最も大きくなる樹種の一つである。樹皮は黒褐色老木では割れ目が目立つ。葉は短い柄で互生し,卵状披針形で長さ6~10cm,質は硬い。若葉はややピンク色を帯びることがあり,表面に粉白をかぶる。春から夏に,枝先に5弁の白花を総状に集めて咲かせる。花は径3~5cm,多数あるおしべは基部で花弁に癒着している。果実球形で頂部がやや平たく,褐色で木質,熟すと上半部が5片に開裂する。

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